ウルトラトレイル マウントフジ

 2023年4月ウルトラトレイル マウントフジ(FUJI)に参加してきました。これは100マイル(165キロ)を走るトレイルラン(山岳レース)で、国内ではトップと言っていいほど有名なレースです。金曜日の14時半過ぎに静岡県の富士山こどもの国をスタートし、富士山の外周を反時計回りに富士宮、本栖湖、河口湖、山中湖を回って河口湖がゴールとなります。制限時間は45時間、累積標高(上りの合計)は6500メートル以上です。コロナ禍で2020年21年のレースが中止となり、待ちに待ったレースとなりました。

 僕のスタートは14時45分、快晴のもと走り始めます。最初のエイドまではやや下り基調の24キロ。比較的快調な滑り出しです。ここから天子ケ岳への急登が始まります。まだこの頃はまだ元気があり、まずまずのペースで標高差800mを上ります。この頃あたりはすっかり暗くなりヘッドライトをつけて走ります。先に頑張ってしまうと後が辛いのでペースを上げないように。無理ないペースでアップダウンを繰り返します。それでも第二エイドの51キロ地点ではなんとなく食欲がない感じに。エイドの富士宮焼きそばもなんとなくスッと胃に入らない感じでした。最近は途中の補給食をジェルからクリームパンや饅頭にするようになりました。(トレランは活動エネルギーが大きいので走りながら食事を取らないと低血糖で動けなくなります)どうもジェルって濃くって甘くって胃に刺激が強いんですよね。それでよく気持ち悪くなってました。パンになってからは胃の調子が少しおかしくてもなんとか食事は取れるようになりました。少しペースを落としながら前へ進みます。本栖湖の周りを周り、パノラマ台という場所を通過しますが暗くてなんも景色が良くありません。精進湖のエイド(73km)へは朝の4時半に到着。ここの雑炊が美味かったのなんの。顔に塩が残るくらい汗をかいているのできちんと塩分補給をします。ここから明るくなってきますが、天気は曇りで若干寒い。でも明るくなると景色が見えるようになり、テンションは上がってきます。すっかり気持ち悪さも取れ軽い足取りとはいきませんが、ゴール地点ともなる96km地点の富士急エイドに到着。この辺りって平坦なロード区間が多くて足に負担がくるんですよね。ここから忍野までの下り基調のふかふかトレイルが一番好き。この日はずっと曇りがちで富士山もよく見えません。(隣にいるのは弟です)

 最後の頑張りは124km地点の山中湖のエイドから。ここから、ゴールまで残り40キロほぼ山岳地帯になります。明神山、高指山、山伏峠を越えて杓子山へ。杓子山まではロープを使って岩壁を登ります。終盤だからこそ頑張れる感じ。そして最後の富士吉田エイドに到着。吉田うどんを食べて最後一踏ん張り。霜山へは650mの上り。夜中で景色も何もなくひたすら登ります。まだかまだかと時計の標高計を見ながらじわじわ登ります。そして、最後の富士急への下りでラストラン。結果は36時間54分。朝4時頃にゴールにつきました。

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 こういうレースの何が楽しいのかよく聞かれます。達成感でしょうか?景色?山道を駆け降りた時の爽快感?自分でもよくわかりません。走っている時はよくやめたくなります。ただ、沿道の応援を糧に一つ一つの山を超えてゆくことが自分への自信となり、最終的に大きな形となることが良いのかもしれません。最終的にはUTMBというフランスのモンブランで開催されるレースに出たいと思っています。これが世界最高峰のレースです。だんだん体がおっさんになってきたので、頑張りたいと思います。しかし、体重だけは落ちませんね。もっと軽いともっと楽に走れると思うのに。