リハビリテーションについて

 当院では医師が必要と判断した方に対してはリハビリテーションが処方されます。

 そもそもリハビリテーションとはなんでしょう。

 リハビリテーションは英語で「rehabilitation」と書きます。ラテン語でre(再び)+habilis(適した)が由来となっています。「再び適した状態になる」「本来あるべき姿に回復する」という意味になります。

 怪我や病気で身体が不自由になったとしても、また社会活動に復帰できるようにするのがリハビリテーションです。そして、それをサポートするのが理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などのリハビリ職です。

 リハビリをして、元の身体を取り戻せればいいのですが、残された機能を引き出して社会に適応することも大切です。そのためには、その人に合った目標を設定する必要があります。

「また一人で近所でお買い物がしたい」、そのような希望があれば、なぜできないのか、できるようにするために必要な能力や身体の機能はどうか、どんな運動が必要か、ときには杖やシルバーカーなど歩行補助具の検討をしたり、様々な要因や必要なことを考えなければいけません。それには患者様の協力や取り組みが大切です。

 外来リハビリの場合は、週に1回や2週間に1回の関わりになることが多いです。そのため、それ以外の時間の使い方が非常に重要になります。リハビリの時間にお伝えしたことなどを家で実践していただき、まずは小さな目標をクリアしていき、少しずつ最終的な目標に近づけば、リハビリをして良かったなと思えるのではないかと思います。

 もちろんリハビリが思うように進まないこともあるかと思います。そんなときは目標を少し低く設定し直して、すこし頑張ればできそうなものに変え、身の回りのできることを増やしていったり、ちょっとでも喜べる瞬間が増えるといいなと思います。

 我々リハビリ職はリハビリをよりよいものにするために、患者様自身が主体的にリハビリに取り組めるようサポートできればと思っています。